花燃ゆ あらすじ◇第3話「ついてない男」
脱藩の罪を問われ寅次郎は武士の身分を剥奪されていまいます
しかし 長州藩主毛利敬親の計らいにより
寅次郎は10年間の遊学を許されるのです
杉家では 寿と伊之助の婚礼も終わり
ようやく落ち着いた様子だったのですが
そんな中
嘉永6年ペリーが江戸に来航します
文は友達のすみとふさに呼び止められ 水車小屋に連れていかれます
そこでは隠れて黒船や異人を倒さんとする すみやふさの兄
入江九一や吉田稔麿ら若者たちが数人で集まっていました
その時 文が物音を立ててしまい
三人はあわてて逃げ出してしまいます
寅次郎が江戸へ戻る日がやってきました
寅次郎は 遊学が許された十年はもう家族に心配はかけない
学問に専念すると誓います
安心した兄の梅太郎は涙を浮かべて喜んだのです
しかし、伊之助は寅次郎の様子に何かを感じ取っていました
旅立ちぎわ 寅次郎はいつになく深々と頭を下げると身を翻す・・・
文は寅次郎の目尻に光る物があるのを見つけましたが
しかし 寅次郎が振り返る事はありませんでした
それから数日後
黒船がいよいよ萩に現れると言う噂が舞い込んできました
警備の武士達が次々と沿岸に向かい
町はものものしい雰囲気に包まれました
文は父より決して外に出てはならない事を命じられるのですが
目を閉じても眠れずこっそり家を抜け出してしまいます
水車小屋に向かいました
なぜなら昼間 水車小屋を通りかかった時
先日の若者たちが
黒船を見に子の刻に集合する約束をすることを聞いていたからです
しかし、来ていたのは背の高い若者ただ1人だけでした
「・・・腰抜けどもがー!!」
驚いた若者の前に文は立ちはだかり
異国船を一緒に見に行くことを提言します
沿岸は見張りの武士がいるので 山を越えて海に向かう二人
「・・・どうして来た?女が黒船を見てどうする?」と 若者
「知りたいんです!今 何が起こっとるんかを…」と 文
文は確かめたかったのです
寅次郎が何をやろうとしているのか・・・・・自分の目で
そのころ寅次郎は
江戸のある宿で弟子の金子重輔と打ち合わせをしていました
そこには黒船の図面やペリーと戦になった場合の
布陣を書いた紙が広げてありました
そこへ警備のために江戸に来ていた梅太郎が訪れます
「黒船を討つつもりか?」と 梅太郎
「嘘をついたことは申し訳ありません・・・
ですがわたしにはやらなければならんことが・・・」と 寅次郎
梅太郎は考えを改める事を泣きながら懇願したのでした
兄の想いを分かってくれと・・・・・
寅次郎も一筋の涙を落とします
いつの間にか兄弟の生き方が違ってしまった事に
寂しさを感じていたのでした
一方 文と若者はとうとう海岸にたどり着いたのですが
そこにあるのは ただ穏やかな海であったのです
「異国船が来るなんて ただの噂やったんや」
若者は悔しさのあまり何度も地面を叩いた
この若者は一年で家族を三人無くし
武士の道をあきらめ家業である藩医を継がざるを得なくなったと言う
「今日 もし船を見られたら何か変わるって・・・
神社のおみくじも いつ引いても凶が出る・・・」
そんな若者を見て文は彼の手を取り猛スピードで山を下った
着いた場所は神社でした
「悪い事ばかりあったんなら
きっともう悪い運を使い切ったんよ」と 文
若者は文とおみくじを引き そのまま名前も告げず去っていきました
文はこの若者が再び出会う運命の人
久坂玄瑞であることを その時はまだ知る由もありませんでした
文と分かれた後 久坂はハッと立ち止まり
おみくじを広げてみると「大吉 望み共 かなふ」とあったのです
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