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花燃ゆ あらすじ◇第7話「放たれる寅」

再起した兄のため 次に文が思い立ったのは
寅次郎を獄から出すための手だてであった

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そんな折 
寅次郎から「福堂策」なる日本の獄の改善を
細かに記した意見書が梅太郎に託された

当時としては画期的な内容であったが
罪人が政に意見するなどは許されず
福堂策は家にとどめ置くこととなった

文は兄の記した書に感動すると
福堂策を書き写し伊之助へと渡した

受け取った伊之助はその内容に感銘を受け
桂小五郎や水戸藩士に渡し呼びかけた

「長州のためだけにあらず 
志ある者たちの登用はこれからの日本のためでござる」

さらに伊之助は 家に藩士を集めた

「このような有能な人材を
いつまでも労に閉じ込めておってよいものか」

この評判は藩主・敬親にも伝わり
梅太郎に急ぎ城に参るよう使者が来た

敬親は茶室に梅太郎を通すと
寅次郎を自宅への蟄居にするよう言い渡した

飛び跳ねて喜ぶ梅太郎だったが
この裏には伊之助と長州藩重鎮椋梨藤太とのやり取りが会った

伊之助は藩士に寅次郎の有能さを説いたその夜に
椋梨の屋敷に招かれていた

「確かに寅次郎はお家にとっての逸材
殿の覚えもめでたい 獄から出す」

平伏する伊之助に 椋梨は鋭い視線を投げる

「だがわしは お主に興味を持った
おぬしはこれから鞘となれ 吉田寅次郎という刀のな」

椋梨は寅次郎の有能さを認めつつも
一歩間違えば藩そのものを脅かす刃になるかもしれない
そう危惧していた

梅太郎と文は朗報を早速寅次郎につたえると
驚きの返答に唖然とした

「私はこのままでかまいません」

福堂策を記した寅次郎自身が獄を出てしまっては
肝心の論がただの絵空事になってしまうというのだ

それを聞いた伊之助は苦笑したが

「気にするな あいつにはあいつの考えがあるんじゃ
無理やり引きずり出しても意味はない」

そう納得した

寅次郎が入獄して一年 野山獄で久しぶりに句会が開かれた

次々と囚人たちが披露する句を聞く寅次郎は
思わず立ち上がって一同を見渡した

皆の句は 
獄を出てゆく寅次郎のために作った別れの句だったのだ

獄を福堂とみなし 獄囚のために生涯を捧げようとした寅次郎
しかし獄囚たちは 彼が獄の外で世を正すことを望んでいたのだ

獄囚たちと獄史たちが 寅次郎を暖かな目で見つめる

「方々・・・」

こうして寅次郎は野山獄を出ることとなった

出獄の日 
文に付き添われて門の外に出た寅次郎を伊之助が待っていた

「これからどうする」

伊之助の問いに寅次郎が答える

「本も読みたい 意見も述べたい 魂はどこでも行ける
蟄居などなんの妨げにもならん」

あきれている文に 伊之助が笑う

脱藩し 建白書を送り 密航を企て 
それでもまだ寅次郎は懲りないらしい

自由を謳歌するようにわが道を行く寅次郎とそれを追う文
伊之助は二人を優しく見守った

花燃ゆ あらすじ◇第8話「罪人の塾」へ続く→


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