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花燃ゆ あらすじ◇第10話「塾生たち暴れる」

寅次郎の私塾は武士 百姓 町人の別なく学びを志す者が集い
昼夜を問わず常に開かれているという型破りな学び舎となっていた

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そこへ噂をききつけた伊藤利助が寅次郎のもとに訪れた

「で?君は何を志しますか?」

寅次郎が問うと 利助が即座に答える

「立身出世です 今よりちぃとでもいいからええ暮らしがしたい」

そんな中 塾生の吉田稔麿が江戸での遊学を希望しているという話が
塾生の中で話題となる

しかし稔麿は江戸で学びたいが
財政的にも身分的にも遊学などできるはずがない

これを知った文は早速兄に相談 しかし寅次郎は手助けする気はなさそうだ

文は藩の重役につてのある叔父の文之進に相談すると
なんと江戸屋敷からもちょうど人をよこすよう通達があったという

「ぜひともご推挙を!
寅兄様の塾からお家の役に立つ方が現れれば
またとない忠義の証になるのでは?」

文之進は話に乗り 稔麿を推挙する上申書を提出してくれた

しかし  罪人の塾生を江戸にやるわけにはいかないという理由で
藩の重臣椋梨はこれを即座に却下してしまった

塾生というだけでこんな扱いをされるいわれはない
自分たちもいつかは江戸へ学びたいと臨む久坂ら塾生は
この却下に強く反発した

そんな塾生たちをみて寅次郎は静かに問うた

「吉田君も久坂君も なぜそれほどまでに江戸に行きたい?」

しかし 塾生たちはその場かぎりの回答しかできず言葉に詰まってしまう

「今この場所で己を突き詰められんものに 
一体 他国で何ができるというんじゃ!」

厳しい師の言葉に門弟一同静まり返る

話は終りといわんばかりに寅次郎は皆に背を向けて書を読み始めた

それでも納得できない高杉と久坂は
伊之助になぜ椋梨が自分たちを認めないかと問うため彼の屋敷に来ていた

伊之助の口から出た言葉も
「文句を言うばかりで お前たちが何かを成し遂げた話は
一度として聞いたことがない」

という厳しい戒めだった

「何かできると言うんなら いつでもやってみたらええ
お前たちに出来れば の話じゃが」

そう久坂らに告げて伊之助は話を終えてしまったが
この言葉が逆に塾生の闘志に火をつけた

それから数日後 ある事件が起きた

なんと久坂や高杉 吉田が今回の件で因縁をつけられた明倫館の者達相手に
乱闘を起こしたというのだ

文之進より厳しく叱りを受ける塾生らであったが
吉田は真剣なまなざしで言い返した

「江戸へ行きたいんです 江戸者たちがどげな暮らしをしとるか 
書物の上の学問じゃない 生きた人の暮らしを先生にお知らせしたい・・・!
俺は松陰先生の弟子として この塾の門人として江戸へ行きたいんじゃ・・・
頼む!」

それを聞いた寅次郎より柔和な面持ちが消え 双眸に炎が宿った

「吉田君の志 しかと受けとめた 身分の上下 下らん建前
全てこの志の前には一門の価値もない 諸君!狂いたまえ!」

「おおっ!」

塾生たちは寅次郎の掛け声とともに一丸となって
椋梨のいる明倫館に駆け出した

「われらは必死で学んでおります 必ず藩のお役に立ってご覧入れます!」

明倫館で椋梨を前に騒ぎを起こす塾生たち 
するとなんと騒ぎを聞きつけた藩主・毛利敬親が
伊之助に連れられてやってきたのだ

江戸屋敷への勤めを願い出る塾生たちの意見を聞き入れると
敬親は塾生の端にいた稔麿を呼びよせ彼の意思を問うた

「存分に学び問うございます!」

「そうせい」

敬親がにっこり笑うと稔麿の遊学を許したのだった

塾生たちが騒ぎを起こす裏で 寅次郎は再び利助に語りかけていた

何事も成さないで 人生 死ぬことほど つまらない人生はない

いい暮らしがしたい それが君の望みだとしても
それは君がもっと大きな何かを成すための手段にすぎない 
とそう考えなさいと

「えろうなりんさい」

「はい!」

利助が 真に塾生となった瞬間とだった

二月後 稔麿は江戸へと旅立って行った

今回の稔麿の件が成功したのは 
思いがけず藩主・敬親につないでくれた伊之助のお陰である

伊之助はどのような人か問う久坂に文は

「近くにおらんでも きっと遠くで私たちを見守っていてくれる
義兄上はそういう人よ」

そういって微笑んだ

花燃ゆ あらすじ◇第11話「すれ違う恋」へ続く→


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